鳳龍弐号の地上局の紹介。地上局設備、システム、受信系統、送信系統、制御系統を紹介しています。
受信協力をしていただける方には解析プログラムを現在配布しております。
協力いただける場合には以下の内容を記載の上、地上局担当までご連絡ください。
よろしくお願いいたします。
氏名
コールサイン
連絡先
連絡はこちらまで:horyukit@langmuir.ele.kyutech.ac.jp
地上局は、九州工業大学の総合研究棟8F(15番)にあります。
図1,九州工業大学戸畑キャンパス内の地上局
鳳龍との通信にはアマチュア無線帯を利用します。
打ち上げ後の運用、コマンドの送受信、衛星の撮った画像の受信などをこの地上局で行います。
また、遠隔操作で地上局を制御することもできます。
使用周波数 Downlink 437.375 MHz
Uplink 145MHz帯
FM 1200bps AX.25
コールサイン:JG6YBW
※CW モールス信号FM、CWともにTNCによってデコード可能です。
・人工衛星→地上(Down link)
ミッションデータ:写真・発電電圧、電流、温度、ジャイロデータ FM 437.375MHz
ハウスキーピングデータ:衛星の状態を把握するための情報 CW 437.375MHz
・地上→人工衛星(Up link)
FM 145MHz帯
本地上局で使用している機器を紹介します。
図2, 地上局設備
型番 | 機器名 |
---|---|
CT-17 | 通信機制御機 |
EV-800D | ローテータ制御機 |
IC-910D | 通信機 |
PS-125 | 安定化電源 |
TNC-505 | TNC |
TNC-555 | TNC |
アンテナは
144MHz帯 9エレx2 ブーム3.65m スタック3.08m(ナガラ電子 型番SS-218)
430MHz帯 12エレx2 ブーム2.00m スタック3.65m(ナガラ電子 型番SS424)
を使用しています。
地上局全体図は以下のブロックダイアグラムになっています。
図3, 地上局システム図
無線機;icom製 IC-910D(430.144MHz帯の使用が可能)
TNC:Tasco製(CW及び1200bpsと9600bpsのパケット受信が可能)
鳳龍では437.375 MHzでハウスキーピングデータのダウンリンクを行います。
地上局ではCW受信した音声を、1.PCに録音・配信、2.TNC555への入力、3.スピーカへの入力の3系統に分けています。
TNC555はシリアル―USB変換ケーブルを用いてPCに接続し、音声録音にはサウンドブラスター製のサウンドカードを使用、ソフトウェアには超録を使用しています。
437.375 MHzで画像データのダウンリンクを行います。画像データはAX.25プロトコルによる1200bpsパケット通信により鳳龍から送信されます。地上局では受信した信号をTNC555へと入力しデータを取得しています。 取得したデータは解析ソフトを用いてミッションデータに変換されます。
145MHz帯を用いてアップリングを行います。内容は鳳龍へのコマンド信号です。コマンドの詳細は鳳龍運用上の都合により非公開です。
送信にはAX.25とは異なる独自規格を用います。よってTNC505は使用しませんが、TNC505を用いてパケット送信は可能な状態です。
これはGSN(Ground Station Network)を考慮しての措置です。詳細は以下のページでご覧になれます。
http://www.astro.mech.tohoku.ac.jp/~gsn/jp/
送信には、PCと自作TNCをシリアル―USB変換ケーブルを用いて接続しPCから自作TNCの制御及びコマンドの送信を行います。自作TNCは無線機のデータ端子へ接続しています。
無線機はレベルアップコンバータ(CT-17)をPCと接続しています。
PCで制御ソフトウェアを使用し無線機の制御を行っています。
ローテータはローテータコントローラを介してPCと接続します。PCから制御ソフトウェアは自作ソフトウェアを使用しローテータの制御を行っています。
アンテナはカメラを用いて常に監視できるようになっています。異常があればすぐに発見できる状態です。
その他の使用ソフトウェア
軌道監視にはorbtronを使用しています。常時時刻修正には桜時計を使用しています。